「色を置換」機能の使用方法【Adobe Acrobat Professional版】

RGBデータの出力やカラーデータをモノクロチャンネルに出力する際，出力結果が想定外の色味となる事があります．
本項ではAdobe Acrobat Professionalの「色を置換」機能を使用して，PDFデータ上でCMYKカラーやグレーに修正する手順を説明します．

• 本手順は，指定されたページ内の色成分を一括して変更します．
  実行後別の箇所にトラブルが発生した場合や，特定の部分のみの色変更が必要な場合は作成元のアプリケーションにて修正を行って下さい．
• 「色を置換」ツールは処理後，元に戻す事が出来ません．
  あらかじめデータのバックアップを取った上で作業を行って下さい．

1. 「色を置換」画面を表示させます．
   ※表示方法はバージョンによって異なります．

Acrobat 7
Acrobat 8/9
Acrobat X/XI
Acrobat DC

Acrobat 7
メニューバー[ツール]＞[印刷工程]＞[色を置換]をクリック



Acrobat 8/9
メニューバー[アドバンスト]＞[印刷工程]＞[色を置換]をクリック



Acrobat X/XI
ウインドウ右上の「ツール」ボタン＞[印刷工程]＞[色を置換]をクリック



※[印刷工程]が表示されない場合はメニューバー[表示]＞[ツール]＞[印刷工程]で表示します



Acrobat DC
ウインドウ左上の「ツール」ボタン＞[印刷工程]＞[追加▼]＞[開く]＞[色を置換]をクリック


↓

2. 「色を置換」画面で以下の設定を行います．

Acrobat 7/8
Acrobat 9以降

Acrobat 7/8

○文書の色
各色成分ごとに「変換」「保持」の切り替えが可能です．色を選択して「アクション」項目で必要に応じて切り替えを行います．
○変換後のカラースペース
カラーデータに変換する場合は「Japan Color 2001 Coated」を選択します．
モノクロデータに変換する場合は「Dot Gain 15％」を選択します．
○ページを変換
色の置換を行うページを指定します．
○変換オプション
「プロファイルを埋め込まない」を選択し，「黒のオブジェクトを維持」チェックボックスをオンにします．

カラー変換画像	モノクロ変換画像

Acrobat 9以降

一括して変換を行う場合
一致条件を使用して特定の種類のオブジェクトの変換を行う場合

一括して変換を行う場合

○「カラーを出力インテントに変換」チェックボックスをオンにしてプロファイルを選択します．
カラーに変換する場合：「Japan Color 2001 Coated」
モノクロに変換する場合：「Dot Gain 15％」
○変換オプション
「黒のオブジェクトを維持」チェックボックスをオンにします．
○ページを変換
色の置換を行うページを指定します．

カラー変換画像	モノクロ変換画像

一致条件を使用して特定の種類のオブジェクトの変換を行う場合

○一致条件
オブジェクトタイプ：任意のオブジェクトの他に，画像やテキストなど特定の種類のオブジェクトの指定も可能です．
カラータイプ：任意のカラータイプの他に，RGB・CMYK・特色など特定の種類のカラータイプの指定も可能です．
最小テキストサイズ：色を置換するテキストサイズの最小値の選択が可能です．
最大テキストサイズ：色を置換するテキストサイズの最大値の選択が可能です．
○変換属性
変換コマンド：通常は「プロファイル変換」を選択します．
変換のプロファイル：カラーに変換する場合は「Japan Color 2001 Coated」，モノクロに変換する場合は「Dot Gain 15％」を選択します．
○変換オプション
「黒のオブジェクトを維持」チェックボックスをオンにします．
○ページを変換
色の置換を行うページを指定します．

カラー変換画像	モノクロ変換画像

【参考サイト】
Adobe Acrobat Pro/カラー変換とインキの管理

Adobe AcrobatはAdobe Systems Incorporated（アドビシステムズ社）の登録商標です．