SDP-RIPはRGBカラースペースを含むPDFやPSデータを処理することができます。

ただし標準条件のままでは適切なRGB→CMYK変換ができないため、色再現が大きく変動する恐れがあります(墨単色への変換ならば問題ありません)。RGB→CMYK変換に完璧なものはないため、カラー画像データは予めDTPアプリケーション等でCMYK化し色再現を確認した上でRIP処理することをお勧めしますが、フロー全体の効率化のためにRGB形式のままSDP-RIPにデータを送る場合は、以下のような操作をしてください。

 

ColorProオプション(In-RIP CMS)を導入する

有料のColorProオプションを導入すると、ICC規格に準拠したRGB→CMYK変換がSDP-RIP上で可能になります。設定作業はお客様がマニュアルページの「RGB入稿ガイド」を参照して行うこともできますが、原則として弊社の技術者がセットアップいたします。
なおSDP-RIPのCanon Plug-inとEPSON Plug-inにはColorProオプションが付属しています。
RGB原稿のプルーフを作成する際は、ColorProとプルーファーとで同じCMYK(ターゲット印刷色)ICCプロファイルを指定してください。

PDF/X-4準拠のデータで入稿する

SDP-RIPはVer.8からPDF/X-4規格に対応しています(透明PDFにはVer.6から対応済)。入力されたPDFデータがPDF/X-4準拠なら、タグに記述されているインテント情報に従ってRGBカラーをCMYK色にカラーマッチングします(有料オプションは要りません)。
Adobe CS4以降のアプリケーションからPDFを書き出す際に、プリセット条件として「PDF/X-4 :2008(日本)」または弊社ダウンロードページで配布している「PDFX4_CTP」を選択すれば、 PDF/X-4準拠のデータを作れます。
なお、PDF/X規格に準拠したデータでは、RIP上でのオーバープリント設定(墨ノセや、白色オーバープリントの補正)が無効になるので注意してください。またモノクロ出力の場合は、シャドウ部分の画像諧調がつぶれる可能性があるので、PDF/X-4化は避けてください。

RIP上で墨版生成させる

RGB原稿において色情報は一種の記号として取り扱い、正確な色再現は要求されないのならば、ColorProやPDF/X-4入稿は無くてもかまいません。
しかしデフォルト条件のままでは、RGBはCMY3色に変換され適切な墨版が生成されないため、以下のように設定を変更してください。

  1. SDP-RIP が入力開始中の場合(懐中電灯アイコンが動作している場合)は,SDP-RIP メニュー>入力を開始… を選択して,入力を停止します.
  2. SDP-RIP メニュー>ページ設定マネージャ を選択してください.
  3. ページ設定マネージャ画面の名前欄で,設定変更されたい名前を選択し,「編集」ボタンをクリックしてください.
  4. ページ設定の編集画面で,カラー欄横のボタンをクリックしてください.
  5. カラーセットアップマネージャ画面で「編集」ボタンをクリックしてください.
  6. カラー設定編集画面右側のRGB出力調整欄で,「墨版生成」に”UCR”を選択します(RGBグレーを墨単色に変換したい場合は”最大”を選択します).また,必ず「RGBブラックを墨単色に変換する」にチェックを入れてください.
  7. 元の画面に戻るまで「OK」ボタンを繰り返しクリックし,SDP-RIP メニュー>入力を開始… を選択して,入力を開始してください.