1.一般注意事項
- 透明効果を適応するグラフィックは,必ず「埋め込み」配置をして下さい.
- 透明効果はEPS形式保存時(もしくはプリント時)にIllustratorによって「分割」されます.Illustratorの書類設定が不適切な場合,“分割による不具合”が発生します.
- Illustratorの9.0以降ではオペレータが意識的に透明設定されていない場合でも,内部的に透明効果が使用されることがあります.
2.Illustrator9.0/9.02の書類設定
Illustrator9.0/9.02をお使いの場合は,必ずファイルメニュー>書類設定で以下の設定を実施して下さい.
Illustratorの初期設定のままですと,ラインアートがガタついたり,ビットマップ状態となることがあります.
2-a:書類設定>透明パレット内の「プリント・データ書き出し」スライダを「高画質/低速」(右端)に設定して下さい.
Illustrator上の透明効果オブジェクトが分割される際には(=EPS保存,もしくはIllustratorからプリントする際には),ここの設定に乗っ取って「ベクトルオブジェクト」と「ラスタライズオブジェクト」に分けられます.
2-b:透明効果オブジェクトのラスタライズ時の解像度は,書類設定>プリント・データ書き出しパレット内の「ラスタライズ解像度」の設定に従います.
初期設定では300dpiとなっていますが,文字を含むアートワークをラスタライズする場合には,より高解像度の設定を行って下さい.
3.Illustrator9.02以降での警告
Illustrator9.02以降のバージョンでEPS保存する際に「分割を要するアートワーク」が書類に含まれています」と表示される場合は,出力結果に「スジが入る」「白い部分に網が入る」「ノセにならない」といった異常が見られる可能性があります.(註:Illustrator9.0ではこの警告は表示されません.また,Illustratorでは上位のバージョンになる程この問題が改善されております)
◆参考文献◆
Adobe社サポートデーターベース
文書番号221289:
「透明効果によって分割が発生する場所をプリント前に確認する」
文書番号220050:
「EPSファイルをページレイアウトソフトに配置してから印刷するとオブジェクトがガタガタで印刷される,または,オーバープリントを設定したオブジェクトを印刷するとガタガタで印刷される」
IllustratorはAdobe Systems Incorporated(アドビシステムズ社)の登録商標です.